野田政権になって1か月が経過しました。10月3日の日経新聞によると内閣支持率は58%で就任直後に比較すると9ポイント低下したそうです。菅政権の時(後半の支持率は20%前後)に比べると、少なくとも国全体が前へ向かって動きだした感はあるので、下がったとはいえ、及第点に近い評価であるというのはうなずける感じがします。
その野田首相が目指すリーダーシップというのは「現場の声を聞いて政策に反映させること(いわゆる民主的リーダーシップ)」だと言われています。リーダーシップのスタイルが①専制的リーダーシップ②民主的リーダーシップ③放任的リーダーシップに分類されていることを思い出したので学生時代の経営学の教科書を開いてみると、「3つのスタイルのうち、どのリーダーシップが最善のリーダーシップかについては、一概には言えない。リーダーシップを発揮すべき組織が置かれた状況とそのリーダーの資質によって発揮すべきリーダーシップのスタイルは異なってくる。」という意味のことが書かれていました。 2日の日経新聞には「30日の党大会で首相は『ローギアを入れたところで、これからギアチェンジしていく・・・』と語った。局面打開には「攻め」のリーダーシップも必要になると、首相も感じ取っているのかもしれない」と書かれていました。 まずは対話の姿勢で体制を整え、自らの賛同者を増やし、力を蓄えつつ自分の考えを徐々に打ち出していく。野田政権が民主的リーダーシップから専制的リーダーシップへ転換することができれば、日本も長いトンネルから抜け出ることができるかもしれません。 以上は国という大きな組織のトップである首相の話でしたが、以下、私どもが最も身近に接する会社組織におけるリーダーシップについて考えてみましょう。 社長の最も大切な仕事は会社の進むべき道を示し、その方向へ組織を導くことです。そのためにリーダーシップを発揮しなければなりません。このことに関して、ドラッカーは「リーダーシップの本質はカリスマでも資質でもない。リーダーたることの第一の要件は『リーダーシップを仕事とみることである』」といっています。そして、「リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。もちろん妥協することもある。」といっています。 ペンデルは先月28日に19回目の創業記念日を迎えることができました。ここまでやって来られたのはトップとして、それなりにリーダーシップを発揮して来た成果かと自負しています。今後も組織の規模は大きくなっていきます。その成長の過程でますます強力なリーダーシップを求められるかと思います。多様なクライアントのニーズに的確に応えていくために「所長としての仕事」をしてまいりますので、皆様、今後ともご支援よろしくお願いします。 #
by shimo_pendel
| 2011-10-03 17:38
| 企業経営
米国の債務上限の引き上げ問題は土壇場で与野党が譲歩し合って決着しましたが、そのような中途半端なやり方では米国の財政赤字の問題は改善しないということで、S&Pは米国の国債を格下げしました。その判断を支持するかのように、世界の株価は連鎖的に下がっていきました。その最大の原因は「政治リスク」。危機に対して政治が機能しないリスクを市場が感知し、資金が株式市場から逃避したことによる連鎖株安でした。
それも少し納まったかと思うと、今度はスペインとイタリアの財政破綻懸念が高まり、それらの国債をフランスの銀行がたくさん持っているということで、フランス国債の格下げ懸念が高まってきているようです。そのような中、ムーディーズは日本の国債の格下げを発表しました。他に資金の行き場がない状況のため、市場は無反応でしたが、菅前総理は「残念」の一言だけ。そのことにも大きな「政治リスク」が感じられました。 最近の急激な円高は、ほかに買えるものがないため、一時的に日本の国債に資金が逃避していることが原因、と説明されていますが、GDPの2倍にも債務残高が膨らもうとしているにもかかわらず、増税の議論さえまともにできない国家の「政治リスク」を市場が感知し始めた時には、本当に日本国債の暴落という事態が起こるのかもしれません。しかし、それがいつ頃起こるのかは誰にもわかりません。経済オンチの菅さんから野田さんに変わって少しはそのリスクが軽減されることを願うばかりです。 金のバブルの崩壊は起きるのか?中国バブルの崩壊は本当に起きるのか?起きるとすればいつか?何が引き金になるのか?それも誰にもわかりません。アメリカでは住宅ローンの不良債権処理の先送りが限界にきており、バンクオブアメリカが破綻しそうだという記事を読みましたが、もしかしたらそれが引き金になるのかもしれません。 いま世界の金融市場がこのように様々なリスクを抱えつつも、そのリスクがあまりにも大きいため、なかなか処理の方向性を定められなくなっているというのが現状のようです。 そのような中でわれわれはどのように対処すべきでしょうか?月並みなアドバイスしかできませんが、まず実践すべきは少しでもキャッシュポジションを高めるということ。そして、少しでも利益確保・現金確保のための努力を惜しまないということかと思います。 #
by shimo_pendel
| 2011-09-01 13:04
| トピックス
3.11の震災以来、政府や民主党の迷走ぶりに多くの国民が大いに憤慨し、危機感を抱いたことと思います。現在においても、その迷走は留まることを知らず、ますます迷路に迷い込んでしまっています。今では多くの国民があきらめに似た気持ちを抱いてしまっているのではないかと思います。このようなことを続けていくうちに日本の公的債務問題に火がついて、国債が暴落し、ハイパーインフレが襲ってくる。多くの識者がこの事を警告していますが、まさかそんなことには・・・・。そう願うしかありません。
アメリカの議会も土壇場の攻防を続けています。国家債務の限度額を引き上げる法案をめぐって政府と共和党が大きく対立し、このままではデフォルトに陥り、公務員の給与や年金、その他国家事業にかかわる費用の支払いができなくなる事態を避けるのに、あとわずかの猶予しかなくなってしまいました。まさかそんなことにはならないだろう。アメリカ議会では第2次大戦後、これまでに100回近くも上限を引き上げてきているのだから、今回もギリギリのところで双方が妥協するだろう。と、多くの関係者が期待していると思います。しかし、一方で、もしかしたら・・・ということで、ドルが売られ円が買われています。もしもデフォルト、ということになれば世界経済に与えるインパクトはサブプライムローンやリーマンショックに匹敵する可能性があると多くの識者が警告しています。 ユーロの危機も気になります。ユーロ加盟国のお荷物となっているポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン4か国の頭文字をとったPIGSという略語が有名になりましたが、その4か国のうち最初に火が付いたギリシャは、国家財政の状態を粉飾してユーロに加盟したことが判明していますが、それを指南したのはゴールドマンサックスだそうです。そのゴールドマンサックスの副会長を務めていたドラギ氏が欧州中央銀行の次期総裁に就任することに決まっています。まさかユーロ全体で粉飾をしようというわけではないと思いますが、大きな思惑を勘繰りたくなる人事です。 さて、PIGSの最初に来るポルトガルですが、その首都リスボンは1755年に死者3万人を数える大地震に見舞われています。それを機にポルトガルの国家勢力は一気に下降していったと言われています。そして、日本もこのままでは東洋のポルトガルになってしまうのでは、と囁かれ始めているようです。まさかそんなことには・・・ このように、まさかそんなことには・・・と思いたいことが世の中ではたくさん起きています。 サブプライムローンの問題は顕在化する何年も前から警鐘が鳴らされていました。リスクに対する備えが必要な時かと思います。 #
by shimo_pendel
| 2011-07-28 18:54
| トピックス
先日、私のブログの読者から、「東京マラソンは走らなかったのですか?」という質問を受けました。そういえば結果報告をしていませんでしたね。
3月のブログで取り上げようと思っていたのですが、大震災の騒ぎのさ中でなんとなく個人的なことを取り上げるのが憚られて・・・ 結果は、4時間7分31秒。目標の4時間ギリは果たせなかったのですが、「3重苦」を克服してのこの結果には「大満足!」です。 「3重苦」とは①古傷のあるふくらはぎを1月末の新宿シティーハーフマラソンで痛めたため、2月の初めからレース直前まで練習を中止せざるを得なかったこと。②レース2週間前に引いた風邪を(念のためと思って病院に通ったにもかかわらず)こじらせて、ひどい「咳喘息」になり、レースの当日までステロイド薬の服用。③最悪のコンディションが気になり、レース前日はなかなか寝付けず、睡眠薬代わりに「ドラッカー」を読み始めたら逆効果でかえって目がさえて、結局睡眠時間2時間。というものです。 まるで、サブプライムローンで傷んだ経営に、リーマンショックが襲い、さらに大震災がダメ押ししたような状況下での上記のタイム。今より10歳以上も若い時に出した自己ベストが3時間50分程度の自分が、このタイムで走れたことはほとんど奇跡のようにも感じられる次第です。 原因は何か?自分なりに以下のように分析しました。 ①オーバーペースにならない=無理をしないことに重点を置いた計画を立てたこと ②レース当日に最悪のタイムを4時間30分に設定し直したこと ③練習を休んだ結果、ふくらはぎの状態が改善していたこと ④ふくらはぎの筋肉を保護するためのサポーターを使用したこと ⑤10キロ付近から足の裏にマメができて、無欲になれたこと(20キロ付近で治療のため2分間のロス) ⑥練習不足によるスタミナ不足を補うためにレース中の水分や栄養補給に細心の注意を払ったこと ⑦レース終盤に足が動かなくなっても、立止まって屈伸やマッサージはしても、だらだらと歩くことだけは絶対にしなかった(させなかった)こと まだまだ、あげたらキリがありませんが、とにかく現状をしっかりと認識し、その状況を踏まえた事前の対策を講じ、また状況の変化に応じた修正を行い、最低限の目標は何が何でも達成するということに徹したこと。これが2回目の東京マラソンで自分なりに満足のいく成果を得ることができた要因だと思っております。 ここまで読まれた皆さん!これって、経営と同じだと思いませんか?ヒト、モノ、カネいずれも有限です。その有限な経営資源をうまく活用し、経営目標を達成する。目標達成に障害が現れたら、対策を講じたり、目標を修正したり・・・マラソンを走れば経営がわかる!とまでは言いません。経営が好きな人はマラソンも好きになる!これは確かかもしれません。11月のつくばマラソンで10年近く実現できていない4時間ギリ(サブフォー)を狙います。皆さんご一緒にいかがですか? Facebookで仲間を募集しております。ぜひ! ちなみに、7月11日のペンデル社長塾のテーマは「ビジネスに役立つFacebookの活用法」です。こちらもぜひ! #
by shimo_pendel
| 2011-06-27 13:32
| トピックス
ゴールデンウィーク最後の日曜日、ペンデルの韋駄天たちは赤羽の荒川河川敷で開かれたEKIDENカーニバル東日本大会に参加しました。4人一組で襷をつなぐ23キロのロングの部に2チーム8人での参加でしたが、応援に駆けつけてくれたスタッフの声援を背に、みんな激走しました。
結果は一般男子の部で414チーム中172位と231位。 ジョギングが趣味の私と、昨年からマラソンに目覚めたもう一人を除けばほとんどレース参加が決まってからトレーニングを始めたような素人集団。その割にはまあまあの結果だったかと思います。 さて、この駅伝大会への参加で得られたものは何だったのか? まったく走る習慣がなかった者が、この日のために練習を始めて、最初は3キロ走るのがやっとで、しかも17分ぐらいかかっていたのに、本番では5キロを22分台で走れるぐらいに成長し、「やればできる!」と自分を再発見したこと? あまり運動の得意そうでない者が、実は高校の長距離競争で好成績を収めていた事が分かり、「結構やるじゃん!」と再評価されたこと? 部下の前で無様な走りを見せまいと夢中で走ったが、あまりの苦しさに「日頃が大切!」と健康管理に目覚めたこと? 打ち上げの飲み会で、何かをやり遂げた後のビールのおいしさを再認識したこと? 人それぞれで、いろいろあったかと思いますが、この大会参加を企画し、ちょっと強引に推し進めた私としては、昨年の社員旅行で部門対抗のテニス大会でもそうであったように「仕事もレクリエーションもみんなで取組めば楽しい!」ということを感じてくれた事だと思っています。 ということで、ペンデルでは10月2日に開催される「東日本国際駅伝」にも参加することを決定しました。 皆さんも私たちといっしょにチームを組んで走りませんか? #
by shimo_pendel
| 2011-05-23 18:02
| 人的資源
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